「アートセラピー」という言葉は、ぼちぼち普及し始めてきているようで、絵を描いたりしてセラピーをするもの
そんな認識で皆さんへ広がっていっているようです。
パステルで描く方法や、曼荼羅を描く方法、塗り絵を用いた方法など、
ある決まったやり方を提供して、その中で好きな色づかい、好きなものを表現していく
というアートセラピーをイメージされる方、
絵を描いて意味を分析するもの(以前はこちらをイメージされる方が多かったのですが、近年は上記のほうが増えてきている気がします。)と思っている方、
など、様々ですが
どれもアートセラピーの中の一部分で行う事ですが、
もともと、ヨーロッパやアメリカで始まったアートセラピーは、
もっと幅広い表現方法を提供するなかで
深い癒しと気づきをもたらす療法です。
さらには、
音楽セラピー、ダンスセラピー、ドラマセラピーと言った
他の表現方法を持ちいてセラピーする方法も、
アートセラピーと同様にアメリカやイギリスでは
20世紀前半ごろから発展してきました。
そして、70年代初めに
それらを統合して行う、表現アートセラピー(Expressive Therapy)は生まれました。
表現アートセラピー(Expressive Therapy)では、できあがった作品に対して、分析、解釈はしないという態度です。
クライアントは、今のそのままを味わい、語り、そこから別の表現へとつながっていく事もあります。非言語的なコミュニケーション、つながり感は癒しの体験となります。
一方で、
心理療法の発展とともに出てきた分析的アートセラピーはその名の通り、表現されたものの意味を解釈していくことで、
(セラピストが一方的に分析して意味を告げるのとは違います)
気づきをもたらし、治癒的に導くものです。
同じアートを用いたセラピーでもアプローチの方法が全く違います。
両方のスキルを取り入れた「アーツ表現セラピー」は
クライアントに合わせて、適切な方法を提供できるようにしています。
「表現アート」に関しては以下のリンクをご参照下さい。
表現アートセラピー研究所 http://www.hyogen-art.com
ieata http://www.ieata.org
AATA