絵を分析する人がアートセラピストでありません

アートセラピーときいて、

「絵を描いて心の状態を分析するもの」と考えてらっしゃる方も少なくないと思います。

しかし、それはアートセラピーの中のほんの少しの要素です。

 

ただ分析しても、

心が元気になり、幸せにならなければセラピーの意味はありません


分析してもらって納得して、そのときは少し癒された気持ちになる事もあるかもしれませんが、

理由を知って納得できても、

問題がある状態を変化させたり、自分自身を変えていくことは、なかなか難しいものです。

 

たとえ、苦しかった理由がわかったとしても、

その理由のせいにして、現状を何も変えようとしなければ、

もっとよろしくありません。


だから絵を分析することそのものは、実はセラピーになりません。

 

 

 

じゃあ、セラピストは何をするの?

セラピストはあなたの自由をまもる為に、

あなたがただ、自分自身のために制作できるように

見守り、支えます。

 

前述しましたように、絵を分析するとか、されるとか以前に

絵を描くの苦手だからアートセラピーを受けることはできない、

そう思ってらっしゃる方も少なくありません。

アーツ表現セラピーは、もちろん絵を描いていただいたり、

いわゆる学校の美術の時間にやったような事をやっていただく事もあります。

 

しかし、見本があってそのように作らなければならない、とか

きちんと仕上げなければならない、とか

出来上がったものを他の人から評価してもらうものではありません。

ほめられるために作るのでもありません。

 

ただ、自分自身のためにだけ作れば良いのです。

思いつくままに自由に表現し、表現する事自体を楽しみます。

 

でも、自由にっていわれても・・・、多くの方がそう思われるでしょう。

そのためにセラピストは存在してします。




絵を描くことやアート表現が苦手でも大丈夫

また、絵の分析以前に、絵を描くの苦手だからアートセラピーを受けることはできない、

そう思ってらっしゃる方も少なくありません。


アーツ表現セラピーは、もちろん絵を描いたり、描いた絵について深く関わったりしますが、

それだけではなく、さまざまな表現方法を用いながら、

心の奥から、身体から表現したい事を引き出して、ご自身の無意識と対話していきます。

 

どちらかといえば、アート表現の苦手な(むずかしいと思ってる)方のほうが、

ご自身の本心と向かい合いやすく、最初の気づきは驚くものがあったりします。

 

アート表現の為の技術はまったく必要ありません。

一度やってみると、思っていたものと全く違った、とおっしゃる方も少なくありません

 

 

いろんなアートの種類を用います

アーツ表現セラピーはいろんなアート(art)の種類を用いるので、複数形でアーツ(arts)となります。カテゴリーに縛られず、その時の、その 場での、その方に必要な表現方法を選んで関わっていきますので、やっていくうちに苦手意識がはずれて、だんだんと自由に自分を表現できるようになっていき ます。

 

しかし、そのためにはちょっと真剣に取り組む必要があります。一度で終わってしまうのでなく、最初は大変でも、じっくりとご自身の為に時間をとって、ワークを続けてみて、アーツセラピーの面白さを是非知って下さい。